縮毛矯正
ブリーチ毛に縮毛矯正はできる?断られる髪と可能な髪の境目
ブリーチをしたことがある髪で、うねりや広がりに悩んでいる。でも「縮毛矯正はブリーチ毛にはできません」と検索で見かけて、予約するかどうか迷っている。あるいは以前に別のお店で断られた経験がある。そんな方が、この記事を読んでくださっているのではないでしょうか。結論から言うと、できる場合とできない場合、どちらもあります。そして、その線引きはブリーチの回数だけでは決まりません。どこで判断が分かれるのか、順番にお話しします。
なぜブリーチ毛の縮毛矯正は難しいと言われるのか
まず仕組みの話を少しだけ。髪の内部はタンパク質の繊維が束になっていて、その繊維同士が細かい結合で手をつなぎ合っています。この手のつなぎ方が斜めにずれていると、髪はうねります。縮毛矯正は、薬剤で一度その手を離してもらい、アイロンの熱でまっすぐな位置に整えてから、別の薬剤でもう一度手をつなぎ直す施術です。
つまり、つなぎ直す相手となるタンパク質が十分に残っていることが前提になります。ブリーチは髪の色素を抜く工程で、同時にこのタンパク質も一定量流出させます。表面を覆っているキューティクル——うろこ状に重なった保護層のことですが、これも削れて、内部の成分が出入りしやすい状態になります。
そこへ縮毛矯正の薬剤と、160度前後のアイロンの熱が加わる。残っている柱が少ない建物に、さらに手を入れるようなものです。強度が足りないと、薬剤を流した時点で毛先がちぢれたり、ゴム状に伸びて元に戻らなくなったりします。これが、俗に「ビビリ毛」と呼ばれる状態です。一度そうなると、切る以外の完全な回復手段はありません。だからこそ美容師は慎重になりますし、正直にお断りすることもあります。
できる髪とできない髪の境目はどこにあるのか
ここが一番知りたいところだと思います。ただ「ブリーチ1回ならOK、2回ならNG」といった単純な線は、実際には引けません。同じ1回のブリーチでも、元の髪が太くて丈夫な方と、細くて柔らかい方では残る強度がまるで違います。
私たちが見ているのは、主に次のような点です。ひとつは濡れたときの手触り。指の間でぬるぬると滑って、引っ張るとやたら伸びる感触があれば、内部の流出が進んでいるサインです。ふたつめは毛先の状態。ブリーチ部分がすでにちぎれていたり、細く尖っていたりする場合は避けます。三つめは履歴の重なり。ブリーチの上にさらに黒染めをしている、以前に縮毛矯正やパーマも入っている、ハイライトで筋状にブリーチが入っている——こうした重なりは、髪の中で強い部分と弱い部分が数ミリ単位で混ざっている状態で、薬剤の効き方をそろえるのが難しくなります。
逆に、可能性が高いのはこんなケース。ブリーチが毛先の一部にとどまっていて根元から中間は健康、あるいはブリーチから時間が経って伸びた部分が十分にある、といった場合です。うねりが強いのが根元側なら、ブリーチ部分に薬剤を乗せずに施術を組める余地もあります。
何度も申し上げますが、これは文章では判定できません。写真でもかなり限界があります。触って、濡らして、テストで少量取って反応を見る。そこまでやってはじめて判断できる領域です。
「できます」と言われたときに何が行われているのか
ブリーチ毛に施術できると判断した場合、通常の縮毛矯正とまったく同じ工程を踏むわけではありません。何をどう変えているのか、知っておいていただくと安心できると思います。
薬剤は、髪の結合を切る力の穏やかなタイプを選びます。アルカリ性の強い薬は反応が速い代わりに、弱った髪には負担が大きい。そこで酸性寄りの薬剤や、システアミン系など働きの穏やかな成分を使い、時間をかけて少しずつ動かします。塗り分けも細かくなります。根元は健康、中間から少しダメージ、毛先はブリーチ部分——という一本の髪に対して、位置ごとに違う薬剤を、違う放置時間で置いていく。ここに時間がかかります。
アイロンの温度も下げます。通常より低い温度で、通す回数を減らし、一回一回のテンションを抑える。仕上がりのまっすぐさは、正直に言えば控えめになります。「定規のようにストレート」ではなく「うねりが落ち着いて、まとまる」あたりを着地点にすることが多いです。ここを事前に共有できていないと、仕上がりの印象がずれてしまいますから、私たちはカウンセリングで先にお伝えします。
Avelleではプレミアム美髪縮毛矯正というメニューを用意していて、こうしたケースはそちらで4時間ほどお時間をいただくことがほとんどです。ゴールをどこに置くかは、髪を見てから一緒に決めさせてください。
断られた場合の選択肢と、逆算した順番の話
「今回は縮毛矯正は見送りましょう」となったとき、そこで終わりではありません。むしろ、そのあとの組み立てのほうが大事です。
ひとつは、強度を戻す期間を設けるという考え方。トリートメントで内部にタンパク質や補修成分を入れ、ホームケアを整えながら数か月かけて伸ばす。伸びた健康な部分が増えれば、選べる手段も増えます。ただし、傷んだ部分が元の強さに戻るわけではありません。ここは正直にお伝えしておきます。あくまで「扱いやすさを上げる」「新しく生えてくる部分を守る」という現実的な目標です。
もうひとつは、縮毛矯正以外でうねりに対処する方向。当店で扱っている水素や酸熱の髪質改善メニューは、髪をまっすぐにする施術ではありません。ここを誤解されている方が多いのですが、あくまで手触りとまとまりを整えるものです。それでも、雨の日に外に出た瞬間に膨らんでいた髪が、以前ほど気にならなくなる——そういう変化を感じる方はいらっしゃいます。効果の出方は髪質と状態で本当に差がありますから、体感には幅があるとお考えください。
そして順番の話。今後カラーとストレート、両方やりたいという方は、ブリーチを重ねる前に相談してください。「ブリーチして明るくしてから、あとで縮毛矯正」という順番は、いちばん行き詰まりやすい進み方です。先に相談していただければ、明るさを少し我慢する代わりにストレートを残す、といった配分を一緒に考えられます。
まとめ
ブリーチ毛の縮毛矯正は、できるかできないかの二択ではなく、どこまでを目標にするかの調整だと考えています。だからこそ、髪を見せていただかないと本当のことが言えません。自由が丘駅から徒歩4分、4席以下の小さな店で、担当者が最後まで一人で見ます。断る場合も理由と次の手をお伝えしますので、まずは髪の状態を見せにいらしてください。
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