ヘアケア
シャンプーの選び方|髪質改善の持ちを左右する洗浄成分の考え方
せっかく髪質改善や縮毛矯正をしたのに、思ったより早くパサつきが戻ってきた。ドラッグストアの棚の前で「しっとり」「ダメージ補修」の文字を見比べて、結局どれが自分に合うのか分からず手が止まった。そんな経験、ありませんか。実はシャンプー選びで見るべき場所は、パッケージの言葉ではなく成分表の上のほうです。ここが分かると、選択肢が一気に絞れます。今回は商品名を出さずに、洗浄成分の考え方と髪の状態別の選び分けをお話しします。
なぜシャンプーで施術の持ちが変わるのか
髪の表面には、うろこのように重なった「キューティクル」という保護層があります。この下に、髪の中身であるタンパク質や水分、そして髪質改善やカラーで補ったり整えたりした成分が入っています。キューティクルが整っていれば中身は外に出にくいのですが、洗浄力の強いシャンプーで毎日ゴシゴシ洗うと、この層がめくれたまま乾くことになります。すると内側の水分やタンパク質が少しずつ流れ出ていく、というわけです。
髪は肌と違って、自分で元に戻る力がありません。ここが大事なところです。サロンでの施術は、乱れた表面を整えたり、内部の隙間を埋めたりして「良い状態」を作ります。でもその状態を保つのは、残りの364日のシャンプーです。私たちが施術後にホームケアの話を長めにさせていただくのは、ここが持ちを左右する一番大きな要素だからです。
特に髪質改善(酸熱・水素などのアプローチ)や縮毛矯正の後は、髪の内部が薬剤で動いた直後の状態です。数日は結合が落ち着いていく途中にあります。この時期に洗浄力の強いシャンプーを使うと、せっかくの手触りが早めに落ちてしまうことも。逆に言えば、シャンプーを変えるだけで体感が変わる方も少なくありません。もちろん、元のダメージ量やくせの強さによって差は出ます。
成分表のどこを見るのか|洗浄成分の4タイプ
成分表示は配合量の多い順に並んでいます。シャンプーの場合、1番目はほぼ「水」。その次に来るのが洗浄成分、つまりそのシャンプーの性格を決める部分です。ここだけ見れば十分です。
アミノ酸系は「ココイルグルタミン酸〜」「ラウロイルメチルアラニン〜」など、名前にアミノ酸が入っています。洗浄力はおだやかで、髪と近い性質なので刺激感が少ない。ダメージ毛や施術後の髪と相性が良いタイプです。泡立ちは控えめで、価格は上がりやすい傾向にあります。
ベタイン系は「コカミドプロピルベタイン」など。こちらもマイルドで、ベビーシャンプーにも使われる系統です。単独より、アミノ酸系と組み合わせて使われることが多いですね。
高級アルコール系は「ラウレス硫酸ナトリウム」「ラウリル硫酸ナトリウム」。よく「硫酸系はダメ」と言われるあれです。泡立ちが良く、汚れをしっかり落とします。悪者ではないのですが、施術後の髪には洗浄力が強すぎることが多い。特に「ラウリル硫酸」は脱脂力が高めです。
石けん系は「石けん素地」「脂肪酸ナトリウム」。さっぱり洗えますが、アルカリ性でキューティクルが開きやすく、きしみが出やすいタイプです。
もうひとつ、「オレフィンスルホン酸ナトリウム」という成分もよく見かけます。硫酸系ではありませんが洗浄力はしっかりある部類。「ノンシリコン」「アミノ酸配合」という表示があっても、1番目の洗浄成分が高級アルコール系なら、性格はそちら寄りです。表示の言葉より、並び順を見てください。
髪の状態別|あなたが選ぶべきタイプ
では自分はどれなのか。状態ごとに整理します。
髪質改善・縮毛矯正・パーマの直後:アミノ酸系またはベタイン系を軸に。施術当日はできれば洗わず、翌日以降もぬるめのお湯で優しく。この時期はしっとり系で問題ありません。
ブリーチ毛・ハイダメージ毛:アミノ酸系一択に近いです。毛先がスポンジのように水を吸ってしまう状態なので、洗浄力より「流出させない」ことを優先します。
くせ毛・広がりやすい髪:くせ毛は水分が抜けやすく、乾燥するとうねりが出やすくなります。マイルドな洗浄成分+油分を残せるものが合いやすい。ただし油分が重すぎるとボリュームが落ちるので、根元は軽く、毛先はしっとり、という使い分けが現実的です。
細くて柔らかい・ボリュームが出ない髪:しっとり系は逆効果になりがちです。ベタイン系ベースの軽い質感のもので、コンディショナーは毛先だけに。
地肌がベタつく・においが気になる:ここは分けて考えます。髪はダメージ、地肌はオイリー、という方はとても多いです。この場合、洗浄力の強いものに変えるのではなく、予洗いを長めにとって、シャンプーを地肌でしっかり泡立てる。それで足りなければ、週1〜2回だけさっぱり系を使うという方法もあります。
白髪染めを繰り返している:染料が抜けやすいので、色持ちを意識したマイルドなタイプが向きます。
どれに当てはまるか迷う方もいると思います。実際、根元と毛先で状態が違う方が大半です。当店では髪を見て触ってから、その方の生活リズムも含めてお伝えしています。
洗い方と、シャンプーだけでは足りない部分
良いシャンプーを買っても、使い方で結果は変わります。3つだけ押さえてください。
ひとつ、シャンプーは地肌を洗うもの、という前提。毛先は地肌から流れてくる泡で十分です。毛先をゴシゴシこすると、キューティクルがめくれる原因になります。
ふたつ、量は増やさず、予洗いを長くする。お湯だけで30秒から1分流すと、汚れの多くは落ちます。泡立ちが悪いときは、シャンプーを足す前に予洗いを疑ってみてください。
みっつ、洗い流しを残さない。すすぎは洗う時間の倍かけるくらいの意識で。地肌のかゆみやべたつきの原因が、実はすすぎ不足だった方もいらっしゃいます。
そして正直に書きますが、シャンプーは「守り」のアイテムです。減っていく速度をゆるめる役割で、失われたものを戻す力までは期待しないほうがいい。ここを混同すると、次から次へと商品を買い替えることになります。
補う役割はアウトバストリートメントとサロンでのケア。タオルドライ後、髪が湿っているうちにオイルやミルクを毛先中心に。乾いた髪に足すより、水分と一緒に入るタイミングのほうが馴染みます。この積み重ねが、次のご来店までの状態を作ります。ただし効果の出方は、元のダメージ量やくせの強さで変わります。合わないものを続けるより、途中で見直すことも大切です。
まとめ
シャンプーは、成分表の上のほうを見て、自分の髪の状態に合わせる。これだけで選択肢は絞れます。とはいえ、根元と毛先の状態が違う方が多く、正解はひとつではありません。Avelleでは1人のスタイリストが仕上げまで担当し、髪を見てからホームケアをご提案しています。自由が丘駅から徒歩4分、4席以下の小さなサロンです。ご相談だけでもどうぞ。
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