ヘアケア
カラーを繰り返すとパサつくのはなぜ?補い方とホームケア
染めた直後はきれいなのに、2週間ほど経つと毛先だけ手ざわりが変わっている。指を通したときに、以前はなかった引っかかりを感じる。乾かしても、なんだか表面が乾いた綿のようにふわつく——心当たりはありませんか。カラーは好きだから続けたい、でもこの手ざわりは気になる。その板挟みで検索されている方が、とても多いです。この記事では、なぜ繰り返しのカラーでパサつくのかを仕組みから説明し、サロンで補えることと、ご自宅で守れることを分けてお話しします。
なぜカラーを繰り返すとパサついてくるのか
髪の表面には、うろこ状に重なった「キューティクル」という保護層があります。透明な瓦屋根のようなもので、これが整っているとツヤが出て、内側の水分やタンパク質も外に逃げにくい。触ったときのなめらかさは、ほぼこの層の状態で決まります。
ヘアカラーは、この瓦をいったん少し持ち上げて、内側に染料を届けます。同時にアルカリ剤と過酸化水素が、髪のもともとの色素であるメラニンを薄くします。ここが大事なところなのですが、明るくするという工程は、髪の内部にわずかな隙間を作る工程でもあります。1回なら髪はかなり耐えます。ただ、2か月ごとに染めれば1年で6回。毛先は、その回数分の履歴をすべて抱えたまま伸びてきた部分です。
ですから、根元は元気なのに毛先だけパサつくというのは、ごく自然な現象なんです。あなたのケアが足りないから、というより「毛先のほうが年齢が上だから」と考えてください。長さ40cmの毛先なら、生えてから3年以上経っています。その間ずっと、カラーも紫外線もドライヤーも受け続けてきた。
内部に隙間ができると、まず水分の出入りが不安定になります。湿気の多い日はふくらみ、乾いた日はきしむ。次にキューティクルが摩擦で欠けやすくなり、光が乱反射してツヤが落ちます。「乾燥している」と感じている状態の中身は、たいていこの2つです。だから保湿だけでは戻りきらない。ここが分かりにくいところですよね。
パサつきの正体は「水分不足」だけではない
オイルをつけても夕方には元に戻る、という声をよく聞きます。理由はシンプルで、抜けているのが水分や油分だけではないからです。
カラーを繰り返した髪からは、内部のタンパク質(ケラチン)や、髪をしなやかに保つ脂質が少しずつ流れ出ていきます。器が欠けたコップに水を注いでも溜まらないのと同じで、器そのものが減っていると、外から油を足しても留まる場所がありません。だから朝はまとまっていたのに、雨の日に外に出た瞬間、毛先だけ空気を含んでふわっと広がる。あの現象は、髪が湿気に対して自分をコントロールできなくなっているサインです。
もうひとつ、見落とされがちなのが残留物です。カラーの薬剤が働くときに発生する成分や、微量の金属イオンが髪の中に残ることがあります。これがあると、次のカラーの発色がにごったり、ダメージが進みやすくなったりします。「同じ薬でも前より染まりが悪い」「色が濁って見える」と感じたら、髪の状態が変わっているというより、内側の環境が変わっている可能性があります。
つまり、繰り返しカラー毛のパサつきには、①内部成分の減少、②キューティクルの乱れ、③残留物、という三層の要因があります。どれが主役かは髪によって違います。私たちがカウンセリングで髪を濡らして引っ張ってみたり、乾いた状態で光に当ててみたりするのは、この見極めをしているからです。ネット上の情報だけで自分の主役を当てるのは、正直に言って難しい。ここは実際に触らせていただきたい部分です。
サロンで補えること:足すケアと整えるケア
施術でできることは、大きく「足す」と「整える」に分かれます。
足すのは、いわゆるトリートメントの領域です。減ってしまったタンパク質や脂質に近い成分を内部に入れ、表面を覆って摩擦から守ります。当店では選べるトリートメントとして、シェルパ(3,300円/約10分)、COTA(5,500円/約10分)、synergy(7,700円/約10分)をご用意しています。カラーと同じ日に組み合わせると、施術直後の不安定な状態のまま帰らずに済むので、質感の落ち方が穏やかになりやすいです。持ちは髪の状態と生活習慣で変わりますから、何週間もつと言い切ることはできません。
整えるのは、髪の中の環境そのものに向き合うケアです。水素トリートメントや酸熱系の髪質改善は、成分を詰め込むというより、内部の余計なものを抜いたり、乱れた結合を整え直したりして、髪が本来持っている手ざわりに近づけていく方向のものです。「トリートメントをしても2週間でリセットされる」という方には、こちらの方向が合う場合があります。カットと組み合わせたメニューは、カット+選べるトリートメントが9,900円〜(約90分)、カラーも含めるならカット+カラー+選べるトリートメントが18,700円〜(約120分)から。カラー単体に質感ケアを添える形なら、カラー+選べるトリートメントが14,300円(約90分)です。
どれを選ぶかは、パサつきの主役がどこにあるかで変わります。ブリーチ履歴の有無、明るさ、長さ、次に染めたい色。この4つで組み立てが変わるので、迷ったらそのまま「よく分からない」とおっしゃってください。私たちが髪を見て提案します。
カラーをやめずに質感を守る、自宅でのやり方
サロンで整えても、日々の扱いで削れていけば元に戻ります。逆に言えば、家でのひと手間の効きが一番大きいのが、カラー毛です。
まず、染めた当日から2〜3日は色素が定着しきっていません。この期間の熱いお湯と強い洗浄力は、色も一緒に流します。ぬるめ(38度前後)で、アミノ酸系など穏やかな洗浄成分のシャンプーに切り替えるだけで、褪色のスピードは変わります。「カラー用」と書かれたものは、たいていこの設計です。
次に、濡れた髪を放置しないこと。髪はぬれている間キューティクルが開き気味で、いちばん傷つきやすい状態です。タオルは擦らず、挟んで押さえる。そのあとアウトバスのトリートメントを、根元ではなく中間から毛先中心に。そして早めに乾かす。自然乾燥は髪にやさしいと思われがちですが、実際は開いた状態が長く続くので、あまりおすすめしません。
朝、鏡の前でアイロンを当てるときは、温度を見直してみてください。カラーを繰り返した毛先に180度は、けっこう強い刺激です。150〜160度で通りが悪いなら、それは温度不足ではなく髪が絡んでいるサインかもしれません。同じ場所を何度も往復するより、ブラシで整えてから一度で通したほうが痛みません。
それから、次のカラーの設計も立派なホームケアの一部です。毎回全体を明るくするのではなく、根元だけ染めて毛先は色味だけ足す。明るさを1トーン落として彩度で見せる。この積み重ねが、1年後の毛先を変えます。カラーをやめる必要はまったくありません。回数より、1回ごとの負担の設計を変えていきましょう。
まとめ
カラーを繰り返した髪のパサつきは、原因が一つではありません。だからこそ、髪を見ないまま「これが正解」とは言えないのが正直なところです。Avelleは自由が丘駅から徒歩4分、4席以下の小さなサロンで、1人のスタイリストが仕上げまで担当します。ロング料金はありません。今の毛先の状態と、これから続けたい色。その両方を一緒に見せていただければ、無理のない道筋をお出しします。
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